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農産物・加工品で繋がり強化へ 遠野緑峰高校
2025年3月14日
遠野市松崎町の県立遠野緑峰高校では、生徒らが育てた農産物や加工品のPRに力を入れています。今年1月に同市が主催し、台湾で行った「遠野市みちのく物産展」には生徒4人が参加し、特製リンゴジュースの魅力を発信しました。今後も商品の知名度向上をはかりながら、地域との結び付き強化にも繋げていきます。
台湾で販売体験を行ったのは、生産技術科の菊池勇斗さん、鈴木伊織さん、山口寧々さん、情報処理科の大石勇斗さん(いずれも2年)。原材料のリンゴは実習で栽培したもので、ビンのラベルも生徒らが自らデザインしました。ジュース加工は同市宮守町の宮守川上流生産組合が手掛けています。物産展のために用意したジュース100本は完売し、大きな手応えを得ました。試飲を提供した菊池さんは「お客さんから『甘くておいしい』『とても飲みやすい』と感想をもらい、うれしかったし自信がついた」と充実感をにじませました。生徒らを引率した生産技術科の菅野正和教諭は「生徒たちは、初めて触れた文化への対応力が早く、現地の方々との販売活動や交流を通して遠野市や緑峰高校の良さを発見したり、帰国後には行動力や協働する力が増したりなど、とても多くの経験ができた派遣事業だった」と話しました。

同校オリジナル商品を手に笑顔を見せる
(左から)菊池勇斗さん、山口寧々さん、鈴木伊織さん、大石勇斗さん
リンゴジュースの他、同校では県オリジナル水稲品種「いわてっこ」の栽培に取り組んでおり「緑峰米」と名付けて学校祭で販売しています。例年、地域住民も多数買い求める人気商品です。販売ブースは生産技術科の生徒らが担当することが多いというが、台湾で商品の陳列方法について学んだ大石さんは「経験を生かして、学校祭では情報処理科も新たに企画に加わり、レイアウトを工夫してみたい」と新たな目標を抱いています。
同校の新田剛史副校長は「学校としてオリジナル商品が海外デビューしたという強みを作ることができた。これからも地域との繋がりを大切に、さまざまな場面でPRを続けていきたい」と話しました。
農業実習では地域の農家に出向いてともに農作業を行ったり、実際に話を聞いて知識を深めたりすることで、地域住民との関係強化に繋がっています。また今後は、地域の特産品を使った新商品の開発も見据えているといいます。今後について山口さんは「『自分たちでもっと工夫してやってみたい』という気持ちが出てきた。現在は、無農薬栽培やアイガモ農法にも関心を持っている」と意欲を見せています。