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アワ新品種をスイーツに!花巻農業高校が商品化目指す
2024年7月16日
岩手県立花巻農業高校食農科学科の2年生6人で構成する洋菓子班は、県が普及拡大を目指す雑穀・アワの新品種「いわてあわこがね」を使った菓子の商品化を目指しています!2年かけて試行錯誤を重ね、老若男女に愛される”地産地消スイーツ”の完成を目標に掲げます。
きっかけは班を結成してほどなく、どのような原材料を使って洋菓子を作ろうかと検討していたところ、県から「新品種を使った商品を作ってみないか」と打診を受けたことでした。
これまで、ヒエやアワを使ったパウンドケーキを開発したことがある同校ですが、雑穀を身近な食材として捉えている班員は多くなかったといいます。それでも「雑穀は地元・花巻の特産品。誰でもおいしく食べられるお菓子を作って魅力を広めたい」と、挑戦することに決めました。
現在は数種類の商品化を検討しており、生徒たちによるとマカロンとロールケーキが有力候補。「見た目が可愛いこと、色々な人に食べてもらえること」が大事なのだといい、班員が意見を出し合っている最中です。既に試作に取り掛かっていて、クリームや生地にアワを混ぜ込み、新品種の特徴である濃い黄色や独特の食感を楽しむことができる商品に仕上げることが目標です!
料理の他に、農産物の生育に関する学習にも力を入れています。6月21日には、今年から「いわてあわこがね」を3.5haで作付けする花巻市東十二丁目の(株)スリーエーに出向き、移植作業を終えたばかりの圃場を見学し、トラクターと移植機にも試乗しました。また7月16日には再び圃場を訪れ、栽培管理の説明を聞き、苗をスケッチしました。
これまで、同科での商品開発時に原材料の生産過程を見学する機会は少なかったといいますが、指導を担当する今野信喜教諭は「どのような手間がかかって成長していくのか知ってもらうことは、生徒たちにとって意義深い経験になると考えた」と話します。また、班のリーダーを務める新田愛さん(16)は「機械の操作は複雑で、暑い中での作業だということを知った。育ててくださる農家の方々の気持ちを大切に、年齢を問わずたくさんの方に食べていただける商品を作りたい」と意欲を見せています。
今後、洋菓子班の6人は2年かけて商品の開発・改良を行い、県が主催する「岩手ぅんめぇ~もん!!グランプリ」や、同校の文化祭での出品の他、地元店とのコラボレーションも検討していくということです。