花巻地域野菜部会ねぎ専門部は１月２６日、花巻市野田のJA総合営農指導拠点センターで令和５年度のネギの実績検討会を開きました。同市内の生産者や関係機関の職員など約３０人が参加し、今年度の販売実績と来年度の推進方針について確認しました。

 

　今年度、同地域の販売金額は約１億５９６万円であり、３年ぶりに１億円を突破しました。JA職員は「生産者が減少したものの、栽培面積の拡大によりカバーすることができた」と説明。著しい高温により白根の確保や肥大に苦慮したことを踏まえ、夏越しに適した品種の検討の必要性を強調しました。

　平均単価は、全国的な品薄傾向により３９７円と、過去１０年で最も高値となりました。

 

　また、県中部農業改良普及センターの職員が病害について解説しました。７月以降の降雨と高温による軟腐病の他、褐色腐敗病や葉枯病の症状を挙げ、排水対策や圃場の衛生管理をはじめとした「農薬に頼らない対策」の徹底を呼び掛けました。

　その他、生産者へのアンケートを元に、現在同地域で栽培されている各品種の特性を共有しました。

 

　同専門部の高橋清孝部長は「指導会や目ぞろえ会で生産者の意識統一を図り、質の良いネギを供給したい。JAや関係機関と協力し、新規就農者へのフォローにも力を入れたい」と話しました。

 

　JAでは、園芸作物への転換を支援する独自事業「花巻農協園芸産地確立事業」を令和４年より実施。JAの最重点品目であるネギを筆頭に、積極的な新規栽培・増反を推進しています。

 

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