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第3の作型「初冬直播き」 栽培講習会

2023年6月23日

  (株)JAグリーンサービス花巻とJA、岩手大学は6月23日、花巻市鍋倉にある「農事組合法人なべくら」が所有する約14aの圃場で、水稲の種籾を積雪前に直播する「初冬直播き」の生産者向け講習会を開きました。

 この技術は、春に集中する農作業の軽減を目指して同大学が開発し、春の移植、直播に次ぐ「第3の作型」として普及拡大を目指しています。同日は、初冬直播きへの理解を深めようと、生産者や関係機関などおよそ30人が参加しました。

 

圃場を視察する参加者たち

 

 講習会では、同大学農学部で初冬直播きの研究を主導する下野裕之教授が、初冬直播き栽培の概要や現状について説明しました。農業従事者の減少に伴う作業負担の増大を水稲生産における課題として挙げた上で「大規模化を目指す生産者や、春作業の時間を他の作物にも割きたいと考える生産者にとって導入のメリットがある」と話しました。

 また、初冬直播き栽培のポイントとして「最初の調整が重要。播種時の深度や排水対策、転圧などを十分に実施する必要がある」と強調しました。

 

初冬直播き栽培について説明する岩手大学の下野教授

 

 同日は、技術の実用化を目指して実証実験に協力する(株)JAグリーンサービス花巻プロ農夢花巻事業本部の畠山譲本部長が、現段階での実証の成果について説明し、播種後と春の鎮圧効果が出芽段階で明確に出ていると報告しました。参加者たちは実際に圃場を視察し、生育状態を確認していました。

 直播き栽培に関心を持ち、宮城県大郷町から参加した村田和良さんは「現在、飼料用米を80a育てており、今年はその半分にあたる40aで初冬直播きに挑戦する予定。生育状況によってはさらに面積を拡大したい」と意欲を見せていました。

 

 同大学農学部作物研究室が管理する「イネ初冬直播きの発展と普及を進める会」のホームページでは、技術の概要や技術情報を掲載し、さらなる普及拡大に向けた情報発信を行っています。

 

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