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短稈・多収のモチアワ新品種 作付拡大に意欲

2023年6月5日

 

 全国有数の雑穀産地である花巻市では、県が主導し育成が進められてきた雑穀・モチアワの新品種「アワ岩手糯(もち)11号」の作付拡大に力を入れています。

 

新品種の移植作業の様子

 

 令和4年から県の奨励品種に指定され、在来品種よりも黄色が濃く、品質と食味を併せ持った新品種として期待が寄せられています。同市では、関係機関が一体となって品種の特徴を生産者に周知し、作付意欲向上を促す取り組みを模索しています。

 

 この品種は、モチアワの在来種「しなのつぶ姫」と「ゆいこがね」を人工交配し、平成25年から研究・開発が進められてきました。とりわけ、現在の主力品種である「ゆいこがね」と比較すると、出穂期、成熟期には大きな差がないものの、黄色味が鮮やかで濃い他、約30cm短い短稈(たんかん)品種であることから、倒伏しにくく作業能率の向上が期待できるということです。

 また、慣行栽培に対して基準窒素施肥量を追肥と合わせて増やすことで、2割程度の収量増加が見込めるといいます。

 

 

 

 6月5日には、同市大迫町の農家・高橋真也さんが所持する5aの圃場に生産者や関係機関など15人が集まり、同品種の移植作業見学会が行われました。新品種の特徴や具体的な作業スケジュールについて説明が行われた他、移植作業の実演には、従来の田植え機を雑穀の移植作業用に改良した「ポット苗田植え機」を使用し、生産者の作業効率化を促す機械移植技術を紹介しました。

 

 新品種の育苗を担う(株)JAグリーンサービス花巻プロ農夢花巻事業本部製造課の髙橋和矢課長は「機械化による作業効率も良く収量増が見込めることから、生産者の所得増大と作付面積増加、全国から需要のあるモチアワの安定供給に繋げたい」と意気込みます。

 

 収穫を目前に控えた9月上旬には、再び高橋さんの圃場で研修会を開き、活着後の生育を確認する予定です。県や関係機関は令和6年までに、同品種の栽培面積を30haまで拡大することを目標に掲げています。

 

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