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県内最大の乾燥調製施設完成 種子小麦品質確保と安定供給へ

2022年6月7日

 

  花巻市で種子小麦を生産する6法人が構成する(株)グレンシーズ花巻(高橋新悦代表取締役)は6月7日、同市鍋倉のJA旧鍋倉大豆センターの敷地内に完成した種子小麦・大豆乾燥調整施設の竣工式を開きました。同施設は、年間348.5㌧の処理能力を有する県内最大の種子小麦乾燥調整専用施設です。東北一の生産量を誇る同県の種子小麦のさらなる生産、販売強化を担う存在の誕生を関係者たちが祝いました。

 

 JA小麦種子生産組合の構成員からなる同社は、2020年6月に設立。社名は、穀物を意味する「グレイン」と、種を意味する「シーズ」から名付けられました。

 同社の種子小麦栽培面積は県内シェアの76%を占めますが、各法人が所有する乾燥機の老朽化や、複数の乾燥機の使用により種子小麦の合格率にばらつきが出るなど、品質確保と安定供給が課題となっていました。

 これらの課題解決に向け、国が収益力強化に取り組む産地に対し機械導入等の支援を行う「2020年度産地生産基盤パワーアップ事業」のもと、施設の整備が進められてきました。21年10月から稼働する隣接の大豆調整乾燥施設と合わせた総事業費は約5億2250万円。国や市、JAからの補助を受け、課題解決を実現する施設が完成しました。

 鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は757平方㍍。一日で約16㌧を処理します。最先端の比重選別機と色彩選別機を搭載し、高品質な種子小麦の確保が可能となりました。

 

起動ボタンを押す関係者

 

 竣工式には、事業の関係者ら約50人が参加。神事、テープカットののち、高橋代表取締役やJAの伊藤清孝組合長、同市の上田東一市長ら5人がボタンを押して機械を起動しました。

 高橋代表取締役は関係者の尽力に感謝し「質、量共に安定した種子小麦の生産を目指す」と意気込みました。また、総合管理を担うJAの伊藤組合長は、ウクライナ情勢に端を発する小麦の価格高騰に触れながら「農業者を取り巻く厳しい環境に光が見えるような存在。安全運行に配慮し地域農業を支えてほしい」と、これからの働きぶりに期待を寄せました。


同施設は、6月25日から稼働する予定です。

 

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