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高品質な小麦種子生産を 県内最大級の乾燥調製施設建築へ
2021年10月20日
岩手県花巻市で小麦種子を生産する6法人で構成する㈱グレンシーズ花巻は10月14日、小麦種子乾燥調製施設の新築工事の安全祈願祭を同市内の建設予定地で開きました。
㈱グレンシーズ花巻やJAいわて花巻、施工業者、関係者など約20人が出席。代表者たちが玉串を奉奠して工事の安全を祈願しました。㈱グレンシーズ花巻の高橋新悦代表取締役は「適期刈り取りによる均質化で上質な小麦種子の確保を目指したい」と話しました。JAの伊藤清孝組合長は「㈱グレンシーズ花巻とJAが一体となって事業を進めていく」と話しました。
■㈱グレンシーズ花巻とは?
㈱グレンシーズ花巻はJA小麦採種生産組合の構成員である6法人で構成し、令和2年6月に設立。社名は、「穀類」という意味のグレインと「種」という意味のシーズから名付けました。小麦種子を本年度は83haで栽培し、約250tを出荷。県内シェアの76%を占めています。
■なぜ小麦種子乾燥調製施設を新築するの?
これまでは各法人が所有する乾燥機を中心に乾燥作業を行っていましたが、老朽化のほか、複数の乾燥機を使用していることから小麦種子の合格率が安定しないなど、品質確保と安定供給が課題でした。その解決に向け、JA旧鍋倉大豆センターの敷地内に鉄骨造り2階建て、延べ床面積757㎡の県内最大級の専用の乾燥調製施設を建築。乾燥設備10tを10基や選別する調製設備、袋詰めする荷受け設備などを備え、1日当たり16tを処理する能力を持ちます。乾燥と調製作業の一元処理を行うことにより、作業の効率化や均質な種子生産を目指します。
隣接の大豆乾燥調製施設の整備も含めた総事業費は5億2,249万円。国の産地生産基盤パワーアップ事業を活用し、国が2億3,225万円、市とJAがそれぞれ4,645万円を補助します。令和4年3月の完成、6月の稼働を目指します。
■大豆乾燥調製施設はなぜ整備するの?
大豆乾燥調製施設は、老朽化による調製能力の低下により上位等級指数が低くなっていることから整備。9月に完了しました。適期刈り取りへの対応が可能となり、調製能力の増強により高品質化と上位等級指数の向上を目指します。10月25日から稼働する予定です。