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タカキビの移植栽培確立 機械化着実に プロ農夢花巻事業本部

2021年6月2日

 

―雑穀の移植栽培を模索

 JAいわて花巻の子会社、JAグリーンサービス花巻プロ農夢花巻事業本部は、平成29年度から雑穀の移植栽培を本格的に行っています。

 全国から需要があるものの高齢化などで栽培面積は減少傾向にあるため、機械化体系による移植栽培を模索。雑穀は直播栽培が一般的ですが、移植栽培だと種まき後の間引きや除草などの作業を減らせる他、種まき後に大雨などで種が流失する恐れがなくなるなどのメリットがあります。移植後の管理作業も機械化して行います。


―昨年度は「タカキビ」の移植栽培確立

 令和2年度は「タカキビ」の移植栽培を確立し、ほぼ全ての栽培工程を機械化するなどの成果を上げました。反収は、令和元年度と比べて令和2年度は平均で25%、多い所で121%増加しました。除草作業を小まめに行ったことが功を奏しました。今後は農家に栽培技術を普及し、栽培面積を増やしたい考えです。

 本年度は、「モチアワ」の播種に使用する播種板を変更。今までは1穴に10粒程度まいていましたが、より生育が進むよう3~5粒に減らすように変更しました。今後は、播種機の播種ロールの改良を検討しています。


―播種作業を行う

 5月18日から計5日間、同市の同社敷地内にあるビニールハウスで播種作業を行いました。5日間で、「タカキビ」と「モチアワ」計993枚(約4.8ha分)に播種しました。最終日の27日には、「タカキビ」を420枚(約2ha分)に播種。野菜用の播種機を使用し、448穴のセルトレーに種を2、3粒ずつまきました。同社の職員3人が種と培土を補給し、種まき後のセルトレーに水をまいて室温約20度の出芽室に入れました。出芽室に2日入れたあと、ビニールハウスに移しました。

 温度や水などの管理を徹底し、6月上旬から同市内の8生産者に出荷する他、「モチアワ」約30aを試験的に自社栽培します。


 

 同社雑穀園芸部の伊藤満部長は「生産者の高齢化が進み、地元で栽培される雑穀が減っている。個人生産者や法人に、畑のみならず転作地で栽培に取り組んでもらえるようにJAや関係機関と協力しながら機械化体系を確立し、農業者の所得増大に繋げたい」と話しました。


雑穀産地・花巻市

 花巻市は全国でも有数の雑穀産地。令和2年度は、JA管内で生産者178人が約422haで栽培しました。同社はJA管内産の雑穀を年間約406t取り扱います。

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