ＪＡいわて花巻は５月１５日、洋ナシとリンゴの「農の匠」を務める伊藤俊美さんによる洋ナシの栽培指導会を開きました。

　花巻市石鳥谷町にある伊藤さんの園地に約２０人が集まり、伊藤さんは味の濃い洋ナシの栽培方法を摘果の実技を踏まえて丁寧に説明。果実への養分の行き渡らせ方や品種ごとの栽培方法など、さまざまな技術と知識を伝授しました。参加者は伊藤さんが実演する作業の手元に集中しながら、食い入るように話を聞きました。

　伊藤さんは「気候や品種、消費者ニーズによって栽培方法は変わり、マニュアル通りではより良い品質が期待出来ない年もある。これまでの経験を生かし、栽培農家の所得向上や産地確立に自分の知識が役に立てば」と話しました。

　伊藤さんは、ＪＡの洋ナシ販売額の全体の２割近くを占めるベテラン農家。ＪＡ営農推進部園芸販売課の藤原賢調査役は「地域全体の品質が思わしくない年でも、伊藤さんは良品を出荷している。匠の技で地域の洋ナシ栽培を盛り上げたい」と話しました。

　農の匠は、長年の経験と豊富な知識による指導などで農家の所得増大に繋げるため、ＪＡの重点品目を中心に１８品目ごとにベテラン農家を任命。平成２９年度は２９人に委嘱しました。

前のページに戻る